2011-02-19

ニタワミスィ

Nitawamisi. (I’ll miss them. 彼らが恋しくなるだろう。)
まだまだKRSに残る生徒が放課後にこう言った。

彼もサッカーうまいボーイズの一人でオブヤが去った今キャプテンを任されたやつである。

以前にも書いたが、
今回のリリースで20名弱のボーイズがKRSを去っていっている。
今週でも5名、来週にも5名程度リリースされるようだ。
そのことに関して彼と話をしていた時だった。

俺「また、来週も行っちゃうなー。俺は残るけどな。」
新キャプテン「俺も残るよ、あいつらとまたサッカーしたいけどな。」

俺「確かに。あいつらが俺に電話くれたらお前にも教えるからな。」
新キャプ「うん。けど、きっとそのうちあいつらも忘れちゃうよ。
Yuheiも日本帰ったら忘れちゃうよ。」

俺「んなわけあるかい、そんなん言うてるお前も忘れるんか?」
新キャプ「多分忘れる。」
俺「忘れるんかい!」

こんな会話だったが、彼の表情・トーンからして忘れるわけない。


これまでに去っていったボーイズもそれは同じだろう。
帰る前のボーイズにスケッチブック1枚ちぎって携帯の番号書いてあげている。

すると
そこに他の先生らの番号も書いたり
日本語の挨拶とかありがとうの言葉メモったり、
余白にKRSの見取り図や校舎の絵、ケリチョのタウンから更生学校までの地図を描いたりしている。

彼らにもそれなりの思い入れがあるんだ。
怒られて、キボコでぶたれても、
ケンカして泣かされても、
毎日おんなじ飯食ってても、

寝食共にした友達もいるし、
番号をメモって帰りたくなる先生たちもいる。


ケリチョタウンからの地図を描いてたボーイズに
「お前らその地図あったら帰ってこれんな。」と冗談で言うと
「帰ってこんし!Yuheiが俺んとこまで来い。」と返される。

更生学校という施設であって
彼らにはまた会いたいが、帰ってきて欲しくはない。
彼らの「帰って来ない」という言葉に力強さというか彼らの意気込みを感じた。

しかし、路頭にさまよう子どもたちをナイロビで見たりすると、
更生学校来いよ。と言いたくなる。
けどそれを言っちゃおしまいな気がしてならない。

道端で親子が寄り添って寝ている光景を見て、正直微笑ましいと思える時もある。
やはり、子どもらにとっては親と一緒にいられることが幸せなんだ。

リリースされる子どもたち=ちゃんと安全な帰る場所がある子どもたち
といっても
まだリリースされていない子どもたち全員に帰る場所が無いわけではない。
ほんのごく一部、全く身寄りのない生徒がいたりする。

そんなことが分かっていても、
今の自分にできるのは、毎日一緒に話し、遊ぶこと。だけ


とにかく、去っていったボーイズの無事を祈る。




Tutaonana baadaye.

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